空手 | 押忍 挨拶に隠された本質

空手 | 押忍 挨拶に隠された本質

2020年

東京オリンピックの競技種目として採用された、

日本発祥の武道・空手

その空手には習慣というか、

挨拶において独特なものがあります。

それは、

他のスポーツや団体活動にも一部及んでいます。

その独特なものに目を向けてみましょう。

 

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空手に限らず挨拶は大切です

karatekids01

日常生活において、

皆さんは一日に何回挨拶をされていますか?

おはよう、こんにちは、おやすみなさいなど、

場面により使い分けていますね。

最近(でもないですが)、

挨拶のできないかたをよく見かけます。

それは、

価値観や時代が変わってきたからと言う人もいます。

しかし今、

これからの時代の大切なことの一つに、

変わらない常識、

摂理や真理を守り、

受継ぐということも大切であると思います。

もちろん時代が変わっていくうえで、

違った価値観も生まれ、

それに合わせなくてはいけない部分もあると思います。

しかし、

絶対に守らなければならない事があるのも事実です。

その一つに礼儀・挨拶があります。

簡単なようですが、結構むずかしいです。

挨拶一つで、相手との意思疎通も図れますし、

逆に気分も損ねることもあります。

これがきちんとしていないと、

恐らくどの国でも、

コミュニケーションに支障が出るのではないでしょうか?

空手道場も一つの社会です 共通用語は「押忍」

空手の道場において、

年齢層は、幼少から高齢者と様々です。

年齢層別に稽古するときもあれば、

合同で行う時もあります。

その中で、

いわば一つの社会が形成されていて、

バランスよく稽古を行っています。

そこでは、年上、年下の道場生が入り乱れていますが、

接し方や言葉の使い方がきちんとされています。

日頃の教えにより、

道場生はさほど意識することなく、

礼儀を学ぶことができるわけです。

その中で共有している言葉があります。

挨拶に通じる言葉です。

押忍

といい、

おす

と呼びます。

全ての空手流派、道場で用いているわけではありませんが、

他のスポーツや準じた団体(例えば応援団)でも使われています。

押忍単体で用いるときも、

他の挨拶と複合で使用するときもあります。

例えば、

先生:冬木、拳立て500回はやったのか?
冬木:押忍

先生:まだいたのか、早く帰りなさい。
冬木:押忍、失礼します!

先生:おお!冬木、おはよう。
冬木:押忍、おはようございます。

こんな具合です。

この押忍という言葉、

あまり意識して使われていないのが、本当のところでしょう。

でも、

どんな意味があるのでしょうか?

 

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押忍とは?、その用途に隠れた本当の意味とは

子供たちは何の屈託もありません。

いつも元気な声で、

「押忍!」の声が聞こえてきます。

押忍(おす)は「おしてしのぶ」と書きます。

いかなる時も、

謙虚に尊敬、感謝、忍耐を忘れず、

しかしそれは遜っているのではなく、

自身の強さの裏付けがあっての事の意味があります。

心と身体を鍛え、

同時に伝統や礼節を重んじるのが、

押忍の精神です。

空手修行における”押忍の精神”とは、感謝すること、我慢すること、やり抜くこと

これに尽きると思います。

私の学生時代、道場では、

言葉の前に「オス」、

言葉の終わりに「オス」が絶対でした。

名前をいう時でも、

「オス!冬木徹です、オス!」のような感じです。

それが習慣で、学校でも先生のいうことに対し、

つい「オス!」といってしまうこともありました。

押忍に含まれた意味は、

自分だけがよければいいと思っている、

現在にありがちな風潮を払拭する意味において、

計り知れない可能性があると思います。

押忍をもっと知りたい人のために

osuwoshirutameni

この一般的になじみがない言葉は、

根底にある意味を理解しないがゆえに、

また、

一般的ではないとの理由で賛否があります。

押忍を使わない道場も増えてきました。

全日本上位クラスの方が運営している道場でも、

師範が使わないように指導しているところもあるようです。

その反対に、

空手界で使われる『押忍』は、

いまや『OSU(OSS)』となり、

世界200の国や地域で用いられてるとのことです。

ある方が、押忍について的確にとらえた書籍を出しています。

空手を志している方、興味のある方は必読です。

著書の大森先生は、

大学キックボクシングのチャンピオン。

また、

日本初の格闘技専門スポーツカフェ

Fighting Cafeコロッセオ

の経営(現在は営業していません)の傍ら、

K-1公認審判員K-1公認審議員を歴任。

現在、

中高年のためのキックボクシングイベント、

NICE MIDDLE』を主宰。

極真空手においては、

宗家極真会館の後見人的な役割も務めています。

コロッセオ営業時代に飾っていたものです。

お会いしたことはありますが、豪快で器の大きな方です。

ooyamsousaikuroobi

レビューがありました。

昭和の時代、まだ「男を磨く」という価値観が世の青少年を魅了していた時代、武道を志す者が多かった訳ですが、競技を問わず「押忍」を使用している若者が多かった様に思います。「はい」「いいえ」が日本語の基本の返事ですが、この「押忍」という奇異な挨拶もそんな時代背景の中では特に、奇妙に映る事もなく、自然に社会に受け入れられていた様に思いますが、そんな熱が過去のものになった今、改めて考えてみるにあたり大変、興味深い書です。またこんな若者たちが世間を闊歩する様な時代になれば、日本も良くなるのではないでしょうか。

「押忍」の源流と、世界にまで広がっていった遥かなる伝播の道のりを、多数の関係者の証言、発掘した文献によって解き明かしたものがこちらです。