空手道全日本選手権大会の覇者は | 極真会館
- 2017.02.28
- 空手 大会

前回、
2020年東京オリンピックの正式種目に採用されました、
全日本空手道連盟の優勝者を紹介しました。
今回は、
フルコンタクト空手の覇者たちをご紹介します。
フルコンタクト空手の源流は、
故大山倍達 国際空手道連盟総裁が興した、
極真会館です。
現在では分裂を繰り返し、
極真を名乗る組織、団体が大小数多く存在します。
その中で、
本流と問われれば、大山総裁の家族が継承した極真会館宗家なのでしょう。
しかし、
総裁の遺言は、現在の極真会館(紛らわしいですね(笑))、
松井章圭(現在は圭の字が違います)館長を後継者に指名したとのことです。
(色々物議を醸し出していますが。)
ここでは、極真を名乗る組織、団体の中で、
その規模、勢力、選手層から判断して、
2016年の極真会館(松井館長)全日本に焦点を当てたいと思います。
※以下、この記事では、
極真会館は国際空手道連盟 極真会館(松井館長)を指します。
同名の組織、団体には大変申し訳ありませんが、ご了承ください。
2016年の極真会館の選手権大会
出典:yahoo.co.jp
極真は基本的に組手部門の試合が主流でした。
当時(30数年前(笑))、
私の所属していた道場は、型も均等に指導されていました。
道場によっては、
審査前にだけ行うだけのところもありました。
試合は組手部門しかなかったため、
指導法もさまざまであったと思います。
そのような環境でしたから、
女子の大会、試合も一部だけの数少ないものでした。
最近は、
型と女子の試合も同様で、
今では大きな部分を占めてくるようになりました。
ただし、
大会そのものは全日本とは別に開催されることもあります。
極真会館の2016年の大会で取り上げたのは
なるべく全日本の形式に近い大会を選択しました。
- 男子組手部門 → 第48回 日本空手道選手権
- 女子組手部門 → 2016極真祭 全日本女子空手道選手権
- 男子型部門 → 2016極真祭 全日本型競技空手道選手権
- 女子型部門 → 2016極真祭 全日本型競技空手道選手権
ただし
型部門に関しては、
年齢層別によるものでしたので、
一般部に一番近い、「15歳~34歳」部門とさせていただきました。
男子組手部門
出典:yahoo.co.jp
組手部門というより、
フルコンタクト系は男子組手の大会しかありませんでした。
また、
極真は1967年の第一回の大会を皮切りに1995年の27回まで
歴代入賞者は一緒ですが、
28回以降は分裂、それぞれの大会が開催されています。
氏 名:鎌田 翔平
生年月日:1987年5月28日
出 身 地:富山県
所 属:東京城西支部
鎌田 翔平の戦績
- 2009年 第26回 全日本ウェイト制 重量級4位
- 2010年 第42回 全日本大会8位
- 2012年 第29回全日本ウェイト制 軽重量級2位
- 2012年 第44回全日本大会7位
- 2013年 第5回全世界ウェイト制 軽重量級2位
- 2013年 第45回全日本大会5位
- 2014年 第31回全日本ウェイト制 重量級優勝
- 2014年 第46回全日本大会4位
- 2016年 第33回全日本ウェイト制 重量級優勝
- 2016年 第48回全日本大会 優勝
ひとこと
小学生の頃は他流(松濤館)の空手を学んでいたそうです。
K-1で極真元世界王者のフランシスコ・フィリョ選手や
元K-1王者のピーター・アーツ選手の
豪快な技を見て極真の門をたたいたそうです。
ちなみに城西支部からの全日本王者は第24回の田村選手以来、
なんと24年ぶりだそうです。
今回の48回大会は、ルール改正後、初めての試合です。
それをものともせず、圧倒的な強さを見せた鎌田選手は凄いですね。
現在の極真会館で、力強さもさることながら、
技の多彩さ、感のよさはピカ一ではないでしょうか?
若手が後から勢いよく迫ってきていますが、
まだまだ頑張ってほしいです。
2016年空手道全日本覇者 女子組手部門
出典:yahoo.co.jp
氏 名:永吉 美優
生年月日:1998年8月13日
出 身 地:東京都
所 属:城西世田谷東支部
永吉 美優の戦績
- 2014年 全日本高校選抜 15歳~17歳無差別級 優勝
- 2015年 国際青少年 15歳~17歳女子+50kg級 優勝
- 2015年 全日本女子ウェイト制重量級 4位
- 2015年 全日本女子大会(無差別) 3位
- 2015年 ワールドユース 15歳~17歳 女子+50kg級 優勝
- 2016年 世界女子ウェイト制中量級 4位
- 2016年 全日本女子大会(無差別) 優勝
ひとこと
2015年は準決勝に進みましたが、惜しくも3位入賞。
しかし、2016年は昨年の悔しさをばねに見事に優勝。
しかも、高校生です。
将来の可能性を十分に証明してくれました。
実力もさることながら、その端正なルックス、
可愛さで、メディアからも高い注目が集まっています。
空手を疎かにしてはいけませんが、
色々なことにもチャレンジしてほしいものです。
出典:yahoo.co.jp
2016年空手道全日本覇者 男子型部門
出典:yahoo.co.jp
氏 名:宮地 聡太郎
生年月日:1990年7月12日
出 身 地:
所 属:京都支部
宮地 聡太郎の戦績
- 2013年 全日本型競技空手道選手権大会 12歳~17歳 3位
- 2015年 全日本型競技空手道選手権大会 15歳~34歳 3位
- 2016年 全日本型競技空手道選手権大会 15歳~34歳 優勝
ひとこと
五十四歩
極真の教科書どり綺麗な型ですね。
ただ、伝統派、特に沖縄の空手の型と比べると、
ムチミやガマクを駆使することがないので、
スポーツ競技としての側面が大きいと思います。
宮地選手、組手部門でも活躍しているようです。
極真の型な試合なので、知名度は今一つですが、
これからが楽しみです。
応援しましょう!
2016年空手道全日本覇者 女子型部門
出典:yahoo.co.jp
氏 名:高橋 円香
生年月日:
出 身 地:
所 属:総本部
高橋 円香の戦績
- 2014年 全日本型競技空手道選手権大会 15歳~34歳 優勝
- 2015年 国際型競技空手道選手権大会 15歳~34歳 3位
- 2015年 全日本型競技空手道選手権大会 15歳~34歳 優勝
- 2016年 国際型競技空手道選手権大会 15歳~34歳 3位
- 2016年 全日本型競技空手道選手権大会 15歳~34歳 優勝
ひとこと
手刀(回し)受けの形が、
今までの極真の型(腕の形)と違います。
どちらかというと、
伝統派の手刀受けの形に近くなっています。
それにしても美しい型です。
2014年、2015年合わせ3連覇です。
女子のほうが一般的に人気が出やすいですね(笑)
TVでも紹介されたみたいです。
これを機に極真全体の人気がアップしてほしいものです。
もちろん実力もですが……それは心配ないでしょう(笑)
数年前に所属道場を
山形支部から総本部に移したのですね。
私は山形支部(特に福島)は、少し思い入れがあります。
ある事で知り合った、敬意を表するいい先生がいます。
極真いわき道場
これからも頑張ってほしいです。
2016年空手道全日本 | まとめ
極真会館は、全日本空手道連盟と友好関係にあります。
全空連によるルールの講習も行っていることから、
オリンピックも目指しているようです。
その為のルール改正だったのでしょうか?
型の試合もポピュラーになってきたことは、
良いことであると思います。
オリンピックに
フルコンタクト空手の選手の出場する機会が出来たということは、
ちょっとワクワクしますね。
ただ、全空連の選手の方々を差し置いて、
選出されるほど、甘い世界ではないと思います。
恐らく、
極真選手が、
K-1の戦いに順応するより大変なことではないでしょうか?
それほど、伝統派と極真含むフルコンタクトは違います。
似て非なるものといっても過言ではありません。
以前にインタビューがありました。
鎌田翔平選手、高橋佑汰選手(第48回全日本準優勝)、太田菜月選手(2013年世界軽量級優勝)
が受けましたが、
高橋:まだ始まってはいないです。
極真(フルコンタクト)とJKF(ノンコンタクト)は全然違いますよね。
野球とサッカーくらいの違いがあるので、本当にゼロからのスタートに
なるんじゃないかと思います。鎌田:僕はもともとノンコンタクトの経験者ですし、
順応できる自信はあるんですけど、
今は世界大会に集中しているのであまり意識はしていないです。
でも、世界大会が終わったら気持ちが変わるかもしれません。太田:私も興味はあります。
2020年は30歳になるので、
今後の人生設計の中でどう動くかはわからないですけど。
でも、宇佐美里香さん(型の世界チャンピオン)の型はすごいなと思うので、
私もそれはできるようになりたいですね。
極真会館での実績が、
自信の裏付けとなっていると思いますが、
ちょっと楽観的だなと思うのは私だけでしょうか(笑)?
ただ、お互い一流の選手です、
良いところを吸収して、盗んで、オリンピックに近づけたらと思います。
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