空手 | 型(形)の動画で五十四歩の動作の違いを見る

空手 | 型(形)の動画で五十四歩の動作の違いを見る

一説によれば、

台湾や中国から沖縄に伝えられ、

それを改変、またはところどころ解釈を不明にして、

本土に教えられた『空手の型(形)』

その技の解釈は、口伝によってのみ伝えられ、

鍵を開けるがごとく、その解釈の扉を開けて、

初めて効力を発揮する技となります。

しかし同じ名称の型(形)でも、

流派によって動作が異なるものがあることは、

以前の記事でお話ししました。

 

 

とりわけ、極真系の型は、

本土に伝えた先人の型(形)と似ても似つかないものもありますし、

漢字は同じでも、

読み方の全く違う型(形)も存在します。

また、

分裂後、更に改変した組織もあります。

型(形)は先人の英知が詰まった傑作とも言えるものなので、

改変してはいけないという人もいます。

ここでは、

型(形)改変の善し悪しの論議はさておいて、

興味深くそれらの動画を観てみたいと思います。

ご存知であると思いますが、

『五十四歩』

を例に取り上げました。

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空手 型 | 五十四歩にみる極真の型の違い

以前も少し書きましたが、

『五十四歩』は、

『ウーセーシ』、『ごじゅうしほ』、『スーシホ』

と流派、組織によって読み方が違います。

ウーセーシは沖縄の読み方で、

ごじゅうしほは主に伝統派、

スーシホは極真を代表とする、

フルコンタクト空手で使われています。

また、

型のランクでは最高峰に位置づけされています。

しかし、

『ウーセーシ』、『ごじゅうしほ』ならわかりますが、

『スーシホ』という読み方はいかがなものでしょう?

そのような読み方は存在するのでしょうか?

ちなみに1970年代、

極真空手の良き時代にこの型を披露したのが、

当時、極真会館最高師範の故.大山茂先生でしたが、

ツーシボ』と紹介され演武されていました。

まずは、動画を観ていきたいと思いますが、

ハッキリと違いを確認する為に、

伝統派の『五十四歩』も含めて観てみましょう。

空手 型 | 日本空手協会の五十四歩

『【空手 型 五十四歩】日本空手協会 4人の女王たち』
(武道を気ままに)

五十四歩の『大』と『小』の違いはありますが、

女性ならではの華麗な迫力が必見です。

空手 型 | 極真会館(松井派)の五十四歩

『【空手 型 五十四歩】極真会館 松井館長 Kyokushin Karate Matsui』
(武道を気ままに)

いかにも本物という感じがします(笑)

現在の伝統派とも違いますが、

教科書のように綺麗な動作です。

いつもお手本にさせていただいます。

空手 型 | 世界総極真 大石代悟代表の五十四歩

『Oishi Shihan Sushiho.mp4』
(Luis Gastón Couyet)

若いころと変わらずの柔軟さ、華麗さで、

見ている人を魅了します。

しかし、

達人には申し訳ありませんが、

足の踏みかえが少し気になります。

空手 型 | 新極真会 緑健児代表の五十四歩

『【空手 型 五十四歩】新極真会代表 緑健児 Kyokushin Karate Kenji Midori』
(武道を気ままに)

このころは分裂直後?だったと思いますが、

既に松井派とは違います。

また、現在の新極真の五十四歩の型とも若干異なります。

空手 型 | 五十四步 型 沖縄松林少林流空手

『Gojushiho Kata Shorin Ryu Karate – 五十四步 型 沖縄松林少林流空手道』
(asociacionKODOUKAI)

古流五十四歩です。

現在の伝統派と言われる型とも所々違いがみられます。

遠山観賢』という空手家が得意とした型で、

自ら古流五十四歩と呼んでいたそうです。

karate_gekkankaratedo_20061002 karate_gekkankaratedo_20061001
出典:月刊空手道 2006 Oct. 福昌堂

空手 型 | 沖縄空手道少林寺流の五十四歩

ネットで検索していたら、

興味深い動作を見つけました。

横への動作の前に足を後(横)に上げています。

古流五十四歩と言われる型にもないものです。

とても興味深いです。

 

沖縄空手道少林寺流東神戸同好会の五十四歩

 

もう一つ、

『廣心塾  五十四歩  少林寺流空手 沖縄総合空手道』
(KARATE 廣心塾)

少林流も少林寺流もほぼ同じ系譜なのですが、

元々の師が違うのか、改変したのかわかりません。

しかし、興味深いですね。

何か身体操作に近いことが関係してくるのでしょうか?

勉強します(笑)

 

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空手 型 | 五十四歩は流派によってもさまざまでとても深い型(形)です

型そのものの動作も含め、

その呼び方も興味深いものがあります。

偶然あるサイトで、

五十四歩の読み方の記載を見つけました。

他にも例えば「五十四歩」は、「ウーセーシ」「スーシーボ」「シーシーボ」等と呼ばれています。これなどは全て別の形に聞こえますが全て同じ形の呼び名です。
全く違うように感じますが、中国南部、北部の発音の仕方、どちらの影響を受けているかで変わっているようです。
なので、呼び方は、特に問題ありません。

型の試合で、

演武の初めに型の名前を大きな声で宣言します。

『ごじゅうしほ』を大声かつ早口で唱えると、

『スーシホ』に聞こえませんか?

『ツーシボ』も可能性がありますね。

しかし、

五十四歩の動作については、

極真系と伝統派ではかなり違うことがわかります。

また、

極真系でも最初の挙動や途中で違いが見受けられます。

しかし驚くのは、

沖縄や本土の伝統派にも、

かなりの違いが見受けられることです。

掻き分けの動作は、

極真の三戦立ちは論外ですが、

古流五十四歩については、

『半前屈立ち』、

他の伝統派においては、

『猫足立ち』や『後屈立ち』

も存在します。

本当は、

改変という作業は、

もともと最初からあったものではないかと推測できます。

型(形)の動画で極真と他の組織の五十四歩の違いを見るつもりが

極真でも、

五十四歩の最初の挙動の

左掌底で攻撃をけん制し右裏拳打ち』を

二回行う組織と三回行う組織があります。

また、

上述の動作を行う上で、

右足を後ろに高く上げ、

床に打ち付けるように踏み込み前進する動作もあれば、

普通の運足で双足立ちで前進する動作もあります。

最近の型は誰が変更したかは、

その組織の上層部でないと分からないと思いますが、

以前からそういった傾向があるとすれば、

極真、伝統派その他古流問わず、

元々、達人若しくは、

それに近い方々によって行われているわけなので、

それはそれでいいのではと思います。

しかし、

技の解釈が伝承できないというデメリットもあります。

極真の五十四歩の最初の挙動の足上げは、

もしかしたら、

前述した沖縄松林流の足上げの順序を変えて

改変したのではないでしょうか?

最後に、

当時の極真会館最高師範大山茂先生の

ツーシボ

をご覧になっていただきたいと思います。

『【空手 型 五十四歩(ツーシボ)】元極真世界最高師範 国際大山空手 大山茂宗主』
(武道を気ままに)